チョコレート
ビックリするくらい甘味抜けてるからね
ビターとかの類いじゃないからね
普通に甘くないのよ

それでも、やっとのことで
ゴクリと飲み込むと

またもや、
妖怪
基、
おばさんが湿気り全開
アンハッピーターンを
くれるではないか!

兎に角、逃げよう
ここに居たのでは
間違いなく腹を壊してしまう

「そろそろ、息子たちのお迎えに……」

「もう、そんな時間かぁ
はよ、いってやりゃあ
お母ちゃん、来るの待っとるでよぉ」

うん、いくよ
即効いくよ

と、くるりと皆さんに背を向けたとき
おじさんが

「おう、これ、持っていきやぁ」

と言って、
珍しく小さな箱入りのチョコレートをくれた

昔からあるメーカーのものだった

「あ、ありがとうございます」

遠慮なく、頂いて帰ることにした

息子たちを無事に園より捕獲して参り
そうそう、おじさんから貰った
チョコレートの箱、開けてみよう
パカッ









皆さんの想像通り……


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