君との約束~陸上指切りげんまん~
「バトンと一緒に、気持ちを繋いでるね!」

「っ!!」

バトンと一緒に気持ちを繋いでる

素晴らしい言葉の種だった。

先輩はじゃあ。と手を振って男子を指示し始めた。

「ねぇ。利歩?」

「ん?」

「さっきの先輩の言葉。良かったね」

千夏も思てたのか。
私と同じく目を輝かせてた。

「そう・・・だね。」

との、先輩からもらった。
言葉の種を、来週の大会で、花にするのは一体誰なのか。

「ねえ。」

「何?」

千夏はドキッとした顔でこちらを覗く。

私は、言った。


「大会で、花を咲かせよう。」

花の種に水や肥料、そして、愛情。
植物はそうやって成長する。

だからこそ。

この言葉の種も。

花を咲かせたくて。勝手に口走っただけなんだ。


「・・・うん!もちろん。」

千夏も笑顔で答えた。
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