君との約束~陸上指切りげんまん~
あんなに笑顔の海が、

苦しんでるなんて。

「今日・・・帰る。」

「え!?大会近いのに!?」

「明日でも・・・出来るよね。」

「う・・・じゃね・・・」

千夏に手を振ることもなく。
ただただ走った。

「海・・・」

あの約束の意味は何。

なんで足痛いの。

走れるの。

たくさ聞きたいことがあるのに。

「どうしてなの。」

~♪~♪

電話だ。


「海・・・・」

おそるおそる電話でた。

『利歩・・・?』

「海ー・・・」

うまく息が吸えない。

『泣いてんの?』

「泣いてっ・・・ない。」

『お前の家の近くの病院来て。部屋は234号室な。』

それを
いい終えると電話が切れた。

涙をこらえ、私は病院へと走った。
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