君の隣で~☆星空☆続編~【完】
一年前……


確かここに守と愛と並んで来たっけ。



愛とは呼べない、


なんて言っていいのか分からずも、確かに希望に満ちたあたしが居たばず……



一緒に出しに行った婚姻届



―――――――――


「別れる時があったらよ、また一緒に笑って出しにこれるような夫婦でいたいな」


「そんな夫婦いる?」



「だから、そんな関係でいたいな…って事だよ。」


「アハハハハッ!そーだね」



―――――――――



確か、そんな話しをしてたっけ。



そう思いながら、
あたしはバラバラに区役所に入り守の後へと続いた。



手には一枚の紙切れを握りしめながら……




守の背中を見ていた。




守はゆっくり歩き始め、いつの間にかあたしの近くで歩調を合わせた。



離婚届の提出の場所まで、もう少し……。



あたしは窓口で止まり、一枚の紙切れを突き付けた。




「確かに受け取りました。それでは受理させて」
「ちょっと待った!!やっぱいいや……」




そう言いながら、おじさんから離婚届けを横取りした。


「えっ、ちょっ……待って!!」



その場から逃げるように紙をぐしゃぐしゃにしながら早歩きする守の後を小走りで追い掛けた。




「守る……!!」



回りに注目されながらも必死になって追い掛けた。



守は区役所を出ると近くのゴミ箱に離婚届を捨てた。



「守ってば!!」



守が振り向いたと同時にあたしの足が自然と止まった。



「守……」



「無理だ、やっぱり無理だろ……」


そう言いながら車に乗り込んだ
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