君の隣で~☆星空☆続編~【完】
決意
笑い
―――――!?
「えっ……?」
あたしの中に飛び込んで来た、
今まで、あんまり無関心だった言葉。
「何それ、どして……」
「だから…………なんだよ」
――借金――
その言葉を知らなかった訳じゃない、
ただ、自分には関係のない話だとそう思いこんでいた。
さすがに、笑う事すらも言葉にさえ出来ない状況だった。
あたしが求めていた“平凡で笑顔の絶えない家庭”
それが、守のたった1つの言葉で簡単に崩れ去って行った。
「……で、いくら?」
「……万くらい」
「そう……」
その会話で、その日のあたし達の会話は終わっていた。
決して……
裕福なんかじゃなかった。
それでも、普通に生活はしてきていた。
あたしが、お金の管理をしていた中で、仕事がきれた時などお金が回らない時はいつも守に相談してた。
「分かった、じゃぁ、下ろしてくるよ」
いつもの守のその言葉に、あたしは疑いを持った事すらなかった。
「大丈夫なの??」
「なんも、心配すんな」
“心配すんな”
そんな守の言葉を疑いもしなかった自分。
守が金融会社に手を出していた事なんて、考えもしなかった