S系少女
校長のつまらない話を聞いて、只今教室に移動中



その間も法華は俺に話し掛けてくる



…てか、さっきのあれは一体何だったのか…



“運命ですよね”



突然の出来事だった


何の前触れもなく、ギュッて…




俺は法華に握られた方の手を見つめていた




「どうしたんですか?」


俺の心中なんか知らない法華が、下から顔を覗いてきた



大きくて綺麗な瞳で、角度的にも上目遣いなのが女の子っぽい。



そして、小柄な容姿は男なら誰でも心が揺さぶられる



…何か…変に意識してしまう…




「着きましたねぇ…ふぅ、疲れたっ」


階段を上り、やっと4階の教室に到着した



法華は1人で喋り続けていたせいか、人より息を荒げていた



そして中に入り、黒板に貼ってあった座席表の通りに座る


後ろには、もちろん法華の姿が。


法華は1番後ろの席で、左右の生徒に自己紹介していた



右側の席の男子が、妙な微笑みで法華を見てる


…下心まる見え。



何だか少しムカついた


…て何でムカつくんだ、俺?!

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