明日はアシタの風が吹く!〈第六話〉
「おら、坂田二世。元祖ん中に戻れ」

「アホホ?」

「……ん?」

ぴたり。
坂田二世を捕まえたところ、俺はある事実に気づいてしまった。

────こ、こいつにもファスナーが付いてる────!

「どうした、モヒカソ」

「モヒカ“ン”です。勝手に字を変えないで下さい」

……組長の小ボケはともかく。

フ、俺をナメるなよ坂田。
このファスナーを開けるとまた一回り小さい坂田が出てきて「アホホホ」とか鳴くんだろ? そんなパターンなんざお見通しだぜ!

「……組長。こいつの調教の前に俺はこいつに勝たないといけません。戦わせて下さい、社長!」

「意味ワカラン。いいからさっさとしろモヒカン」

チ、ノリの悪いヒトだぜ。
まぁいい、今の俺は誰にも止められねぇ! くらえ坂田! 俺のォ勝ちだァー!

「オオォォプンンンッ!!!」

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