プレゼント∮その後∮
あれから、僕は俺と言うようになった。
あれから、しずを目で追うようになった。
あれから…―――。
…-――――
『雪斗!好きだよ!!』
遊びに行った帰り、しずに告白されて、付き合うことになった。
そして、人並の事は全てした。
ただ、一つ。
一回も、愛してるとは言わなかっただけで…。
「もうすぐ卒業だぜ?どうすんの?結婚か大学か。」
那久太は真剣に勉強をしていたため、無事、合格する事が出来たのだ。
「あー…考えてねぇ、ってか、しずは大学っつってたし。」
「じゃ、お前も大学だな。何処にすんの?」
「秋楽館。ほぼ確定だけど?」
すると、那久太はあきれたように、
「ったく、天才め。」
…と言った。
「ゆぅきーとっ」
バタバタと音をたてて走って来る。
「何?」
「結婚、して良いって!!」
はぁ?何が?いきなりの言葉に対応が出来なかった。
「えっと…大学行くんだよな??」
念には念を。
とりあえず、聞いて見た。
「うん。だから、籍だけして…」
「いや。てか、だめ!まだだめだからな!!」
ポロポロと涙を流して、問いてきた。
「ど…してぇ?嫌いなったぁ…?」
不安そうな声。でも、まだ駄目なんだ。
まだ…―――――。