二度目の片思い
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彼女──藤咲とは、高校2年のクラス替えで初めて同じクラスになった。
それ以前にも俺は、所属する野球部の応援の関係で、吹奏楽部である彼女のことは知っていたんだけど。
席替えをきっかけに話し掛けたらなかなかおもしろい子で、俺はすぐ、彼女を気に入った。
「藤咲ー、藤咲ー」
「ん~? なぁにー、越田くん」
「見てこれー、人差し指の爪がっつり剥がしちゃった」
「ひ……っ、やあぁぁっ見せてこないでよー!」
「わはははは」
涙目になりながら、それでも俺を引っ張って保健室についてきてくれたやさしい彼女に、特別な感情が芽生えるようになるのも。
それほど、時間はかからなかった。
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彼女──藤咲とは、高校2年のクラス替えで初めて同じクラスになった。
それ以前にも俺は、所属する野球部の応援の関係で、吹奏楽部である彼女のことは知っていたんだけど。
席替えをきっかけに話し掛けたらなかなかおもしろい子で、俺はすぐ、彼女を気に入った。
「藤咲ー、藤咲ー」
「ん~? なぁにー、越田くん」
「見てこれー、人差し指の爪がっつり剥がしちゃった」
「ひ……っ、やあぁぁっ見せてこないでよー!」
「わはははは」
涙目になりながら、それでも俺を引っ張って保健室についてきてくれたやさしい彼女に、特別な感情が芽生えるようになるのも。
それほど、時間はかからなかった。