二度目の片思い

「あ、越田、く、」

「……もっかいしたら、思い出すかな」



その、言葉に。

藤咲は、目を見開いて明らかな動揺を見せた。



「や……っ、あ、越田、くんっ」

「………」



抵抗するように両手を動かす彼女をおさえつけながら、その白い首筋に顔を埋める。

ちゅ、とまた痕を残しつつも、空いた手では彼女のすべらかな肌をまさぐった。



「あ、ん……っ、」

「……俺は、好き勝手に触らせてもらうから。藤咲はその間、ゆっくり昨日のことを思い出してるといいよ」



にっこり微笑んで、俺はそんな残酷なことを言った。

涙目の彼女が、疑問に満ちた表情でこちらを見上げる。

藤咲の肌を撫でながら、俺は、昨夜のことを思い返していた。
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