Love is like a storm.
悶々と黙って考える私を
不思議そうな顔で夏が見つめる。
「みなみなー!
暑さで頭がおかしくなったのかー!?
正気にしてやろう!とうっ!」
「うわぁっ!!」
夏はいつも私の弱点脇腹をくすぐってくる。
やめろって言ってるのに!
「暑苦しいなー」
礼香が呆れた顔でこっちを見る。
さすがに私もこの炎天下の中は暑いので夏を離そうとする。
「夏離れろー!」
夏の手を掴み思い切り振り払おうとすると、
「何やってんだ」
「うひゃあっ!!!」
振り返ると1mも無い近さに竜樹が居た。そして、驚いた拍子にその場で転ぶ。
「いたたたた…」
「アホかお前。サボってた罰だ。」
「うぅー…」
竜樹は相変わらず私に厳しい。
でもいつも正論だから返せない。
「…ご…ごめんなさい。」
私が謝ってしゅんとその場に座り込んだままでいると
「ん。」
竜樹が少し照れ臭そうに手を差し出してきた。
私はいつも厳しい竜樹の予想外の行動に唖然としてしまう。
「ほら、早くしろ。
まだ仕事あるんだろ。」
「う、うん…。」
私は鼓動が早くなる心臓を隠しながら竜樹の手を掴む。
小さい頃から、竜樹は性格は冷たいのに手は温かい。
ドキドキしながら立ち上がる。