初恋の続きをもう一度【完】
「あれ?もしかしてありさ?」
後ろから声がした。
「あっ!司ー」
振り返ると幼馴染で塾が一緒の、
渡辺 司(わたなべ つかさ)が私たちの後ろに並んでいた。
「ここのアイス美味しいって聞いたから」
「そっか。彼女とかと来てるの?」
「俺、彼女いないし。たまたま買い物があってそのついでに。
ありさこそ誰かと来てるの?」
「うん、まぁ」
「どーも、ありさの彼氏の中村涼晴です。」
私たちの会話の間に入ってきて“ありさの彼氏”を強調して言った涼晴。
「あぁどうも」
彼氏って聞いた瞬間、司の目は少しばかり切なくなった。
「んでこの人は幼馴染で塾が一緒の司」
「 司って呼んでんじゃねーよ。
まぁどーぞよろしく」
涼晴は小声でボソボソと何かいい、よろしくと挨拶した。