初恋の続きをもう一度【完】
「貰わないで怒られるよりは、
貰って怒られたほうがよっぽどいい。
だから行こう!!」
歩くスピードを速めて先輩のところに私を引っ張っていくあずにゃん。
『あずにゃん』といつものようにあだ名で呼べる雰囲気じゃない。
「梓・・・。
でもやっぱ無理ッ!!
私、なんか先輩に避けられてるの。
だから先輩のところに行ったってシカトされて逃げられるだけだから。
本当に大丈夫だから、戻ろう。」
半泣きで言う私。
「そんなのやってみなきゃ分かんないじゃんっ!!
行くの?行かないの?どっち?」
真剣な眼差しで見つめる梓はちょっとだけ、
いつもの梓とは違う大人っぽさが出ていた。
「・・・行く」
私はそれだけを返し先輩がいる方向へ目を向けた。
先輩は友達と仲良く写真撮影をしている。
少しづつ先輩との距離が近づくにつれて緊張する。
先輩にはやっぱり無視されちゃうのかな・・・?
それともくれるのかな?
期待している私。