初恋の続きをもう一度【完】
会社。
はぁ。
たくさんの涼晴先輩との思い出を振り返ったなぁ。
もう取り戻すことなんてできるはずないのに。
残っているのは後悔だけ。
いい加減前に進まなきゃいけないのに。
でも最初の1歩が踏み出せない。
考えれば考えるほど、後悔が浮かんでくる。
涼晴先輩ともっとたくさんのことを話して、自分の気持ちをもっと伝えるべきだった。
どんな恋敵が現れても、逃げずに自分を信じて正々堂々向き合えば良かった。
後悔はしたところで何も変わらないのは分かってるけど・・・。
涼晴先輩と別れてからもう12年が経つ。
黄金の青春時代から私は25歳になったんだ。
今の私なら過去での失敗を気をつけることができるのに、まだ12年前の私は子供だ。
今でも先輩のことが忘れられないなんて、
中学の友達や同僚には絶対に言えない。
いつもは“今は仕事が恋人だからー!!”と、ごまかしているが。