初恋の続きをもう一度【完】
それから数分後―。
気がついたら3年生の血液検査の番になっていた。
「一ノ宮さーん、こっちに来てくださーい」
言われるままに行く。
あぁ血液検査ヤダ、真面目に。
2回目注射されるのね・・・・。
うぅ、痛い。
涙を流していたら、隣に誰かが座った。
潤んだ瞳で隣に座った人物を見る。
その人物は・・・・涼晴先輩だった。
ん?涼晴先輩?
涙でぐしょぐしょの姿を見られたくないと思い必死下を向いたり、
天井を仰いだりしていた。
「泣かないで。大丈夫だからさ」
不意に周りの人には聞こえないような声で涼晴先輩が言った。
え・・・・?
涼晴先輩にそんなこと言われたら私、期待しちゃうよ・・・。
涼晴先輩、優しすぎでしょ。
涼晴先輩の一言で一安心したのか、無事血を取ることができた。
そして私の嫌いな血液検査が終わった。