初恋の続きをもう一度【完】
「いやぁーまさか母さんがこんなに早く、
帰ってくるなんて思わなかった。」
玄関を出て歩き出したとき涼晴先輩は言った。
「美人で、綺麗な方がお母さんなんて羨ましいです♪」
「そんなことないよ。いつも口うるさいんだ。」
困ったように涼晴先輩は言った。
「涼晴先輩のお母さんってなんのお仕事してるんですか!?」
「旅行会社で予約とか予算をたてる仕事って言ってた」
「そうなんですかー。」
旅行会社で予約とか予算をたてる仕事かぁー。
そういえばあたしの過去に戻る前の職場でも、
そんな人が月に5回はウチの会社に来てたっけ。
「一ノ宮さんのお母さんはなんの仕事してるの?」
「私のお母さんは、老人ホームに勤めていて、
ホームヘルパー兼その老人ホームの看護師をしています」
「へぇ。2つってすごいね。
じゃぁ一ノ宮さんも将来、医療関係の仕事に就くの?」