我妻教育〜番外編〜
白雪に言わせたら、私の性格は、保守的、堅実、現実的。


だけど、私はそんなに先のことまで現実的に考えていなかった。



幼い頃から、竹小路流を仕込まれてきたというのに、私には家を継ぐ権利がない。


例え能力があったとしても。



私には、どこか親が決めた相手の元へ嫁ぐ以外の道はない。


もう、相手もだいたい決まってるみたい。


某老舗和菓子メーカーの御曹司。

もしくは、某茶道流派家元の跡取り。



貞淑な妻になること。

それ以外の選択肢はない。


将来は、嫁ぎ先の事業に入る。


進路というものは、自分勝手に決められるものではないと母から教えられてきた。



そんな私に、どんな目標を持ったり、ましてや冒険なんてできるわけないじゃない。

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