我妻教育〜番外編〜
啓志郎は、ボクと琴湖のやり取りに入ってくるでもなく、一人静かに読書を再開させている。



「何を言っても無駄ってことね。

ま、どうでもいいけど、亀に餌やんなさいよ」


琴湖は、クラスで飼育しているカメの水槽を指差した。



「えぇ?!今日の飼育当番は琴湖だったよね!?」


ボクは、カメの当番表を見た。



「亀嫌いなのよ」



「…もぅ、仕方ないなァ。

やれやれ」



ボクは、カメのもとにむかった。



琴湖にはどうも頭が上がらないんだよネ…。



でも、まァ、良いんだ。


レディーには“優しく”がボクのポリシーだから。




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