我妻教育〜番外編〜
今や啓さまは、私やジャンを友人として、心を開いてくれて、近況メールをくれるようにまで成長した。


だから、海を超えていたって、さほど離れているようには感じない。




自宅の敷地内にある竹林をぼんやりと歩くのが好き。


色々考えながら、風に吹かれる笹の音を聞いて、私は心をリセットするの。




兄が家を継ぐ。


それはすでに兄が産まれたときから決まっていたことだった。


兄は後継者として育てられ、竹小路流師範の腕を持つ良家の令嬢と引き合わされ、婚約した。



代替わりと結婚披露。


今回の家元襲名会は、竹小路家として大掛かりなものになる。


父が意気込むのも当然ね。



「襲名披露、姉さんは、来るのかしら…」


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