我妻教育〜番外編〜
念のため確認したら、若葉くんはチラッと振り返って、


「家には帰らない」


不機嫌な顔のままそう言い捨てた。


「…じゃあ、どちらへ?」


「…どこか」





「…という訳ですから、ひとまず私の家でお預かりしているしだいですわ」



若葉くんと萌花さんを引き止めないわけにはいかなかった。


私は、2人に隠れて、桧周さんに連絡をとった。




『行くあてがないなら、私の家に居たらいいわ。
お腹すいたでしょう?』


と、私の出した提案を、2人はあっさり聞き入れてくれた。


とりあえず2人には食事をしてもらっている。



これって、家出ってやつよね…。



面倒なことに関わってしまったみたいだわ。


だけど、ほっとくわけにはいかないじゃない。

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