我妻教育〜番外編〜
「そうだな、おい、若葉!萌花!」


立ち上がり、弟妹に声をかけ起こそうとする桧周さんを


「お待ちになって」


私は止めた。


「お2人ともよく眠ってらっしゃるし、起こすのもなんですから、今夜は、このままお預かりしますわ。

今は桧周さんに会いたくないと言ってましたし、頭を冷やす時間があっても良いかと」



桧周さんはしきりに遠慮したけど、私は、若葉くんと萌花さんを一晩預からせてもらうことにした。


きっと明日になれば、すんなりと仲直りもできるでしょう。


詳しくはわからないけど、もともと仲の良い兄弟みたいだから。



私の厚意に甘え、桧周さんは、明日の夜にまた迎えに来ると言って、何度も「悪いな」「ありがとうな」と言った。

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