我妻教育〜番外編〜
こんなに良い子たちが、ここまで頑なに帰りたがらないのは何故?



「…わかったわ」


言い聞かせるように2人を見てから私は電話に出た。




『悪い。急に夜も仕事が入って、アイツらのこと迎えに行けそうもなくて…』



今仕事場にいるのかしら、声を抑えながら桧周さんは謝ってきた。


今夜も預かります、と言うつもりだったから、こちらとしてはちょうどよかったわ。



「あら、でしたら、お2人は引き続きこちらでお預かりしますわ」


と、申し出たら、さすがに桧周さんは遠慮した。



『…いや、さすがに連日だと迷惑だろうから、うちの使用人にアイツら引き取りに行かすようにするから…』

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