我妻教育〜番外編〜
教科書を借りて教室に戻る直前に、始業のベルが鳴った。



慌てて教室に入ると、


「梅乃木くん?

ベルが鳴る前には着席していなさい」


教壇のティーチャーが顔をしかめた。



「ソーリー、教科書を借りに行ってたんだ」



「…また忘れたの?」


ティーチャーは、肩を揺らしてため息をついた。



「昨日、家で予習したとき、そのまま置き忘れちゃったみたいだ」



ボクは頭をコツンと叩いて肩をすくめた。




< 19 / 493 >

この作品をシェア

pagetop