我妻教育〜番外編〜
「現地では、身体に入り込んで、病を引き起こす悪霊から身を守ってくれるって言われてる。

厄除けとか、健康祈願のお守りだと思ってもらったらいいよ」



病から身を守るお守り…。


人形を見つめた。



小さい頃、少しでも微熱が出ようものなら、私の周囲は大騒ぎだった。


身体に悪そうなことはしてはいけないと、海にすら行ったことがない。


近所の子は、そんな過保護にされてる私といたら気を遣うからと一緒に遊んでくれなかった。



啓さまは、私を側に置いてくれたけれど、それでも過保護の下で、普通には遊んでくれなかった。


白雪とだって、室内でしか遊んだことがない。


私は、普通が良かった。


もう心配なんてしないでと、放っておいて欲しいと思っていた。

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