我妻教育〜番外編〜
初めて聞いた、未礼嬢とご友人たちとのいきさつ。


啓さまはご存じのことなのかしら。



それよりも、良いお話を聞かせて頂いたとは言え、正直私には“大親友”という単語がピンとこないでいた。





萌花さんが眠たそうになったから、そろそろ帰ろうということで、私は車を呼んだ。



ついでだし、ご馳走になったお礼の意味もこめて、我が家の車で未礼嬢を自宅までお送りすることにした。



桧周さんにお礼を言い、未礼嬢と私は、車に乗り込む。



走り出してしばらくしてから、未礼嬢が口を開いた。



「…啓志郎くんは元気?」



さらりと、けれど少し改まった声にも聞こえた。

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