我妻教育〜番外編〜
母が厳しい表情で父を睨みつけた。


「貴方。破門だなんて、軽々しく口にしないで下さいな。

まずは、きちんと善彦に話を聞いてから…」


「だったら早く善彦をここへ連れて来んか!!」


父は、母の言葉を遮ぎって怒鳴り、バンッと大きな音を立ててテーブルをたたきつけた。



「連れて来れるものなら、連れて来ていますわ!」


母も父の勢いに負けてはいない。
鋭い口調と視線を父に向けた。



重苦しいピリピリとした緊張感が流れた。


父と母は、お互いに視線を合わせず、それぞれ苛立っている。

言葉も見つからない、といった感じ。



話が見えない。


聞こうにも、今何かよけいなことを発言しようものなら、火の粉が私にも降りかかってくる。



息を殺して様子を伺っていると、母が私を見た。

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