我妻教育〜番外編〜
部屋に戻ってすぐに、まず兄に電話をした。

兄は携帯電話の電源を入れてなかった。



その後、姉に電話をかけた。

兄の居場所について、心当たりりはないか確認するために。


姉にも母から連絡がいっていたようで、話はすぐに通じた。


兄の居所には、きっぱりと『知らない。連絡とってないし』と答えた。



バチンという茎を切る音や、何やらガサガサとビニールや紙を擦る音が聞こえる。


姉は仕事中のよう。



『だいたい、甘いんだよ。昔っからね。

兄貴って跡取りとして甘やかされて育てられてるから根性ないの。

昔っから、よく学校も遅刻したり、ずる休みしてたんだよ』


「まぁ。そうだったんですか?」

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