我妻教育〜番外編〜
朝早くから親戚2名が我が家に押しかけてきたのだ。



他人の家でも遠慮なくツカツカと肩で風を切るようにして現れたのは、


「左都子(サトコ)伯母さま!?」

私の父の姉にあたる方だ。


伯母さまの後ろには、その息子(私の従兄弟にあたる)和彦さん(40代で竹小路流派の師範)の姿も見える。



「お早う、琴湖。あら、学校?
いってらっしゃい」


「おはようございます。
行ってまいります」


私がお辞儀をした頭を上げたときには、すでに伯母さまは私の前を通り過ぎていた。


伯母さまと和彦さんは、ズンズンと廊下の奥へと進んで行く。



伯母さまたちは、朝早くにも関わらず、ピシっと着物をお召しだ。

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