我妻教育〜番外編〜
何なのよ。


お兄様。


だいたい婚約者がいるというのに、他の女の人と楽しく一緒にいるってどういうつもり?!


心配した気持ちを返して欲しい。



腹が立つ。


それから、涙が出そうにもなった。



私の身体のせい?


どうして姉さんなの?!


確かにお姉様は、竹小路流何十年に一人の天才と言われていた。


だけど今はもうお姉様の華道は、竹小路流とはまったく別じゃない。



私は竹小路流儀をたたきき込まれてきた幼少期から、一身に応えてきたわ。


腕はその辺の師範にだって負けてはいないと自負している。



私の身体が弱く産まれてきたから?


今は、元気なのに。

少し、病院に通っているだけなのに。


持病のある父だって、同じなはずなのに。

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