我妻教育〜番外編〜
キラトの言う通り、啓志郎とは、戦うまでもなく持って生まれた器がすでに別格なのだとしたら、ボクは勝ち目がないってことだ。



そんなことはない。

格の違いなんてものは、努力で超えていけるはず。



今や海外進出しているプラムホテルは、かつて民宿梅乃木っていう一軒の小さなホテルだった。



そこから、おじいちゃま一代で成り上がった。



ボクはおじいちゃまを尊敬している。


努力でのし上がったんだ。

歴史・伝統にだって、負けない。


努力で超えられないものなんてないって信じている。


そうじゃなきゃ、世の中無情じゃないか。



だけど、それにしても啓志郎のスゴさは尋常じゃない。



何か秘密でもあるんだろうか。

とボクは考えた。



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