我妻教育〜番外編〜
若葉くんに言われるがまま、私は若葉くんの自転車の後ろに乗った。


私が乗ったのを確認すると、若葉くんは自転車をこいでこの場から離れる。



近くの公園にたどり着いた。


自転車を降り、ホッとため息をつく。



「助かったわ。どうもありがとう。
萌花さんは…?」


「萌花も、もうすぐここに来る」


「そう。本当にありがとう。

でも、どうして?」



若葉くんは、うつむき、下を見ながら言った。


「…オレらのときも、そうだった。
あの男(父親)が再婚したとき。

あの男の相手、あのときモデルしてて、市枝って女ほどじゃないけど、有名人だったから、マスコミ来たし。

それに、今までほとんど会ったことないような親戚まで押しかけてきて…。

会社のこととかで、すごい揉めてた」

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