我妻教育〜番外編〜

父親である家元も、悪い影響を受けることは避けられないわ。


竹小路流家元としての求心力の低下。



考えすぎかもしれないけれど、下手をしたら、勢力争いに負け、私の家族は竹小路流の最たる立場から追いやられることだってなくはないわ。



そうなったら、必然的に私に選ばれる結婚相手は比例して条件の低い相手になる。


先はどうなるか分からないのに、不確かなものに人生を預けるなんて不安もいいところ。




いつも余計なことを考えないようにしていた。



身体が弱いから、と理由をつけて、色んな興味を持つことを避けてきた。




《琴ちゃんて、いつも堅実だもんね》



白雪の言葉がフラッシュバックする。