我妻教育〜番外編〜
《難しく考えないで若いうちは、そのカタいカラを破って冒険してみようよ!ってコト!

だってあたしたちが自由にできるのって子どもの今のうちだけじゃん?》



もう遠慮はしない。



鞄の中に入れっぱなしだった七夕の短冊を取り出す。


真っ白のまま、何も書けなかったシワだらけになった短冊。



丁寧にシワを伸ばし、大きく字を書いた。



【冒険する!!】




「何だそれ?」


桧周さんが短冊を覗き込んできた。



不思議そうな顔をする桧周さんを私は真面目に見据えた。



「桧周さん。一つお願いがあります」


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