我妻教育〜番外編〜
どう…って、たどり着くことが最大の目的だったから、行ってどうするって…。


行って、何か私にできることはあるかしら。



「夏休みを利用して、ボランティアに挑戦してみたいと思いまして…。

せっかくですから、孝さまのいらっしゃるところに…」


私が言い終わる前に、


「何馬鹿なことを言ってるの!
行けるわけないでしょう、そんな危険なところに!」


一蹴された。



「いえ、行きたいんです!」


「駄目と言ったら駄目!
ろくに病院もないようなところに!」



負けじと主張しようとしたものの、取り付く島も無し。


まともに話を聞いてもらえないまま、母は私の部屋を出ていった。

< 371 / 493 >

この作品をシェア

pagetop