我妻教育〜番外編〜
先行きは完全に滞っている。
ふう、とため息をつき本部の建物の外に出た。
日傘をさした着物の女性がこちらへ近づいてくるのが目に入った。
夏の暑さの中でも、心臓が凍りつくような思いがした。
母だ。
グリーン☆マイム本部にまで、母がきた。
私の姿を見つけると、母はあからさまに不機嫌な顔をして見せた。
しかめっつらで大きなため息をつき、
「琴湖、貴女まだそんなところに行こうとしているの?!」
と、私と本部のある建物を交互に睨みつける。
足がすくむ。
兄や従兄弟の和彦さんのことを母親に対して頭が上がらないだなんて馬鹿にするように言ったけれど、私もまた、母に逆らうのはこれが初めてなのだ。
ふう、とため息をつき本部の建物の外に出た。
日傘をさした着物の女性がこちらへ近づいてくるのが目に入った。
夏の暑さの中でも、心臓が凍りつくような思いがした。
母だ。
グリーン☆マイム本部にまで、母がきた。
私の姿を見つけると、母はあからさまに不機嫌な顔をして見せた。
しかめっつらで大きなため息をつき、
「琴湖、貴女まだそんなところに行こうとしているの?!」
と、私と本部のある建物を交互に睨みつける。
足がすくむ。
兄や従兄弟の和彦さんのことを母親に対して頭が上がらないだなんて馬鹿にするように言ったけれど、私もまた、母に逆らうのはこれが初めてなのだ。