我妻教育〜番外編〜

離れた門下生もいたようだし、内定していた仕事も、他の流派に取って代わられたりもしたようだ。



信頼を取り戻すために、両親はあちこち出向き、多忙を極めている。



我が家の中の問題は、泥沼の膠着状態だ。



小百合さんは、こんなことになってもなお、いまだ兄との結婚を望んでいるという。



兄は、例の彼女と結婚したいという。


すでに子どもがいるのだから、そうするのが当たり前だと私も思うけれど…。


経歴などを含めて例の彼女を我が家に迎えることは親族一致で反対している。



兄を家元にしたい母は、兄が家を出ることは認めず、現状休業状態で処分保留の状態だ。



当初、家を出ると息巻いていた兄だったけれど、その勢いは今はなく、休業状態を受け入れている。