我妻教育〜番外編〜
母は、まるで不思議なものでも見るかのように目を丸くしたまま、私を見つめている。


構わずに話し続けた。


「本当は辛かった。悲しかった。悔しかった。

苦しくて仕方がありませんでした。

私に価値はありませんか?

私には何もできないと、もう、自分のことをそのように思いたくはありません。

やればできると実感したい!
挑戦して、切り開きたいんです。

家を出た後の人生を。
私は私の人生を。

この旅は、そのための一歩なんです」



自然と涙がこぼれた。


母の前で涙を流すことも、たぶん初めてだった。


今まで何一つ母に対して本心を見せてこなかったのだと、涙をこぼして、ようやく気づいた。


言わなければならない。

どうしてもわかってほしいから。

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