我妻教育〜番外編〜

兄の、件の女性問題がどうなったかについての詳細は、表立っては明らかにされていない。


詳しいことはわからないけれど、まだまだあちこち揉めているようだけど（無理もないけどね）。


あえて気にしないようにしている。


まず知ったところで私には関係のないことだし、何より人の情事に首を突っ込んでいる暇などなかったから。


状況に変化があれば、自然と耳に入ってくるだろうし。



家に帰ってきた母と兄は、そろって兄の部屋に入って行った。


廊下で待っていたら、しばらくしてから、母だけ出てきた。



「お帰りなさいませ、お母さま！
こちらを見ていただけますか」