我妻教育〜番外編〜
雨の滴が目にしみる。


ぼやける視界の先にグリーン☆マイム本部の建物が見えた。


建物入口間際で安心した矢先、ピタリとスコールは止んだ。


「………え」


綾人さんと私は、きょとんと目を合わせた。


びしょ濡れの姿を見合って、また吹き出した。


笑いながら空を仰いで、大きく口を空けて息を吸った。


熱くなった身体を通り過ぎる風に、秋を感じた。



綾人さんの側は、なんて、清々しくて心地良いんだろう。


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