我妻教育〜番外編〜

「ねぇ君、啓志郎を蹴落としたいんだって？

で、勝ったあとは、どうするの？」


ピンクのオリエンタルリリーは、ウキウキとした顔で聞いてきた。


「どうって…？」



「下僕にしちゃうとか？！」


「まさか！ライバルになるんだ！！」



「ライバル？」


ピンクのオリエンタルリリーは小首をかしげた。



「ボクは、フランスにいたとき、誰にも負けたことはなかったんだ。

２年前、ジャパンに来たときも、誰もボクに敵わないだろうと思っていたよ。

でも、啓志郎クンは、ボク以上にスゴかった。

ボクがフランス語で挑発したとき、流暢なフランス語で返してきた啓志郎クンに鳥肌が立ったんだ。

その時、気づいたんだ」