我妻教育〜番外編〜
「琴湖に何かドリンクを!」


啓志郎にコインを押し付け、ボクは校舎を出た。


「おい!梅乃木!」



啓志郎の声にも振り返らず、ボクは走った。



体育館の裏に入りこむと、鶴ノ宮クンが壁にもたれてしゃがんでいた。



鶴ノ宮クンの他に2人いる。

いつも鶴ノ宮クンとツルんでいる、いわば鶴ノ宮グループの彼らだ。


キラトは…いない。


「ダメじゃないか、キミたち!
サボってちゃ〜。

さあ、持ち場に戻って!」



彼らに注意すると、鶴ノ宮クンは、舌打ちをしてノロノロと立ち上がり、ボクの前にきた。


「はぁ?ウザいんだけど。
お前何様のつもりだよ」



あとの2人も、ボクの視界を遮るように、立ち塞がる。



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