我妻教育〜番外編〜
鶴ノ宮クンは、カメオを目の前にかざしてジロジロ見ながら、


「こんなのの何がイイんだか、さっぱりわかんねーな。
高そうっちゃ高そうだけど」


チラッとボクに視線を走らせた。



「値段の問題じゃない!
大事なモノなんだ!返してくれ!」


2人がかりで絡め取られた腕を必死に振り払おうとしたけど、ムリだった。


目の前の鶴ノ宮クンが遠い。



鶴ノ宮クンは、悪い顔をしてニヤリと笑って、


「オレに逆らうとどうなるか思い知らせてやる」


地面をキョロキョロと何かを探しはじめた。


「石と石って、どっちが強いんだろうな」



嫌な予感で凍りついた。



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