我妻教育〜番外編〜
「キラト。ボクら、友だちだろう?」



訴えかけると、うつむいたままキラトが叫んだ。



「こうするしかないんだよ!」



「こうするしかないって、ナゼだ!
意味がわからないよ!」



「君が、人気者になったりしたら、また僕がイジめられる!!」


「え?」



「クラスの中でボクの代わりに誰かがイジめられてなきゃ困るんだよ!!」


キラトは、ひきつった顔でブルブルふるえた。


地面のカメオにむかってしゃがみこみ、両手で石をつかんだまま。


見開いた目は充血し、顔から大量の汗をかいている。



絶句した。




実はボクは、あのカンニングペーパーを入れた犯人が誰なのか、何となくわかっていた。



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