我妻教育〜番外編〜
だけど今はそんなことどうでもいい。



目の前で今まさに壊されようとしているカメオは、なにものにも代えがたいボクの宝物なんだ。



「キラト、頼むよ、他の何を壊されても構わない。

でもカメオだけはやめてくれ!それは、大切なものなんだ」



「キラト」


鶴ノ宮くんが、アゴでキラトに指図した。



キラトが、ブロックを掴み、大きく振りかぶった。



ボクは涙の混じった声で全力で叫んだ。


「それは、亡くなったおばあちゃまのカタミなんだ!
ヤメてくれー−!」




「こんなところで何をしている」



その声に、この場にいたみんなが一斉に振り返った。



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