我妻教育〜番外編〜
だって、いつも見てくれてるんだ、ハートの前でボクの身の潔白を。


ボクはカメオを見つめた。


そんなボクの姿に、啓志郎はもう一度視線を走らせた。



「カンニングは許されるものではない。

…だが、この様な行為も許されるべきものではない」


啓志郎は不愉快な顔で、鶴ノ宮クンたちをジロリと見た。



ヘビに睨まれたカエルのように鶴ノ宮クンの顔が緊張で硬直した。



啓志郎は、ボクの手の中のカメオに目を落として言った。


「自らの心の前に、敬愛する祖母の形見を掲げている状態で、卑怯な真似などできるはずがない。
私ならばそうだ」



啓志郎の言葉に、ボクは力強く同調して、


「ボクもだよ、ボクのココから見てるおばあちゃまが悲しむようなコトなんてしないサ!」


左胸に手を置いた。



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