我妻教育〜番外編〜
一言めで言われたことを聞き返すと、新香サンは流し目でボクを見て、思わせぶりに間をあけてから答えた。



「啓志郎の秘密を知って、勝つことを」


皇族のように優雅な口調だ。



ボクは、大きく手を振って否定した。


「あきらめるわけないサ!
ただ、こんなとこにいたってボクの成績が上がるわけじゃない。

時間がもったいないって思ったから、行くのをやめた。

ヒミツを探って勝とうなんて、イイことじゃないしネ。

…それに、」


「…それに?」



「今日、啓志郎が言ってくれたんだ!
正々堂々と向かってこい!って!

ボクの勝負を真っ向から、うけてくれるって!

はじめてだよ、そう言ってくれたのはо(*>▽<)y」



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