我妻教育〜番外編〜
後継者になるためだけに、その身を捧げている。



新香サンは、そんな啓志郎をとても心配しているんだ。


啓志郎を目で追いながら、深くため息をついている。



言葉を失ってしまった。



息が上がり苦しそうな表情。

離れていて聞こえないはずの、空を切る竹刀の音が聞こえてきそうだ。


それはまるて啓志郎の心の叫びのようで、ボクの方がツラくなった。



啓志郎は、ツライんだろうか?


ポツリと言葉がもれた。


「…ツライと思っていて欲しくないなァ」



だってサ、ボクは啓志郎に友情を感じているから。


フレンドがツライなら、ボクもツライ。

そういうもんだろ?



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