我妻教育〜番外編〜
啓志郎は、あからさまにため息をついて、独り言を言った。


「…私は使わぬと言ったのに、…面白がって勝手にカバンに入れたのは、…光姫だな」



光姫サン(ピンクのオリエンタルリリー)が?!


お姉さんたちのエールを感じて、ボクはうれしくなった。



「梅乃木。礼に対する礼は言う。

だが、このような派手なハンカチは、私の趣味ではない」



「まァま、そう言わずに使っておくれよォ!!

啓志郎にもホワイトフリルの良さを知って欲しいんだ!

よければ琴湖にもプレゼントするよ!!」



「結構よ。
どこがそんなに良いのよ。

女の私でも、そこまでゴテゴテ…、…ロマンチックなハンカチは使わなくってよ」


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