パレットネーム
「これ、絵の具ね。フィンガーペインティングっていうの。絵の具を指に付けて絵を描くんだよ。」
へらっと笑って手を振ると、不良くんもやっと安心したみたいで
「びっくりさせんなよな」
前と同じようにニカッと笑う
「それで、何か用事?」
「そうだ、はい。」
「なぁに、これ」
差し出されたのは小さい厚紙のような…分からない。
「この間の消しゴム、ペンとか定規とかにくっつきやすいんだ。だからこれ、消しゴムのケース作ってきた。」
半分の消しゴムをケースにはめると、ピッタリ収まった。