それぞれの物語
痣は絶えることなく
逆に日に日に増えていった。


その反面私はたくさんの友達を
学校で作っていた。

自分の回りの友達が笑顔でいるだけでそれだけで幸せになれた。

遊ぶ回数も増えると共に
父の暴力から逃げるように
毎日友達の遊べるギリギリの時間まで
たくさん遊んだ。

そんな日々を繰り返しているうちに
小学3年生になった。
私が友達と遊んでいるときだった。

「来夢ちゃん、お家の方から電話よ」

友達のお母さんが受話器を手渡した。
私は受け取った受話器を恐る恐る耳にあてた。

「もしもし。」

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